【「安心・安全な場」って?】
九州地方の地震が続いていますね。
被災されたみなさまに、心からお見舞い申し上げます。
そして、亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りいたします。
私自身も釧路沖を震源とする地震で避難を2度ほど経験していますが、
日本に住むということは、自然災害とともに生きるということでもありますから、
本当に他人事ではありませんね。
小さなお子さんや、持病のある方を抱えたご家族もあるでしょう。
いま臨月だというお母さんも不安げにインタビューに応えていらっしゃいました。
「本震」があとで起こったことや、大きな余震が多いことはこれまでになかった状況ですし、
被災地にお住いの方々の心身の疲労や、反応、今後のことが気がかりです。
まずは、飲食や保温、病気やケガの手当て、衛生、休息やプライバシーの確保など、
心身の基本的な「安全・安心」を一刻も早く確保できることを願ってやみません。
昨日Facebookに関連記事を書きましたので、興味のある方はお読みください。
(アタッチメント・サポートのFacebookは、トップ画面右上のfボタンから。)
さて、アタッチメント・サポートでは、現在ふたつの心理学講座を開催中です。
どちらも少人数で企画させていただいているのは、その場の「安全性」を重視しているからです。
心理学を学びたいという方々の、講座への参加理由は人それぞれですが、
講座の場でも「安全・安心」が保たれることがとても重要だと私たちは考えています。
質問や意見交換の中で出されたプライバシーや、デリケートな悩み、問題意識などなど・・・
特にみなさんが抱えていることを、可能な範囲でシェアしていただくときなど、
その場が安全で安心できるものであるかどうかはとても大切な問題です。
では、講座をする場合の、目に見えない「安全性」って、どういうことだと思われますか?
私たちは、具体的に以下のようなことを毎回確認し合ってから始めます。
・そこで出された他の人のことは、外では話さないこと、
・相手を否定しないこと、
・求められていないアドバイスや分析をしして伝えないこと、
・順番を待って話すこと・・・・・など。
ちょっと聞いただけでは簡単なように感じるかもしれませんが、
実はけっこう難しいものです。
意識していてもついうっかり・・・ということが実際よくあります。
もちろん、約束があるからといって、全てを話す必要はありませんし、
「今ここでは話さない」という選択もありますよね。
そういう個人の選択も尊重される(否定しない)のは安全ですよね。
「感情が動かなければ、本当の学びにはならない。」とは、私の恩師のひとりから聞いた言葉です。
単なる暗記や、知識の詰め込みではなく、感情が動いたときこそ、それが自分のものになる・・・
という意味だと思います。私も実感としてそれは本当だと思っています。
そしてそういうことが可能になるためには、
まず最初に必要なのがその場の「安全・安心」だと思います。
それがなければ、私たちは心を開いて自分の感情を感じてみることはとても難しいからです。
今回の講座でも、安全だからこそ、少人数だからこそ語られる貴重で深いお話がありました。
そして参加して下さった方々それぞれのニーズに合わせた柔軟な対応も可能になり、
それがメリットであることを改めて実感しています。
また引き続き、参加される皆さんにお会いできるのを、楽しみにしております。
中谷内由美