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ブログ☆【冬至/グループ療法】

【冬至/グループ療法】

どんどん日が短くなるなあ・・・と、しばらく前から感じてはいたものの、

今日が冬至なのですね。(冬至かぼちゃ、当たるかなあ~)(作る気なし)(^_^;)

年末をひかえ、みなさまはいかがお過ごしですか。



私はなかなかここの記事も書けないでおりますが、元気で充実しております。

先月末に「家族と子どもケア・サポートチーム」の一員としての心理学講座を終え、

「パニック障害・不安障害を持つ方のためのセルフヘルプ・グループ」もスタートし、

日々の臨床のほかに、もうひとつのセルフヘルプ・グループの準備などもしています。

講座やセルフヘルプ・グループについては新聞でも何度か取り上げていただき、

その反響の大きさから、必要性を感じている方々の思いを受け取る機会も増えました。








また、先日は2日間のグループ療法のトレーニングに行ってきました。

グループ療法というものには、たくさんの理論や手法があると思いますが、

個人の(1対1の)カウンセリングやセラピーではなく、

グループ(たいてい8名以内)でやるもので、

とても効果が高い、とも言われています。

なぜかというと、それぞれが自分自身のテーマを扱っていくと、

そこにいる他の方々にも何らかの気づきや癒しが起こっていくからです。

池に小石を投げ入れたときのように、その波紋が広がっていく感じでしょうか。

その波紋は、ずっとあとになってから大きくなるということもあるかもしれません。

他の人の、全く別のテーマを扱うワークやサイコドラマであってもです。

なので、自分のテーマを扱わない、という選択・プロセスも尊重されますし、

同じテーマを扱っても、参加者が違えば、気づきや起こることも違ってきます。

これは体験してみないとなかなか伝わりにくいかもしれませんが・・・。



現在、トレーニングを継続して受けていて、私はあと1年で修了見込みです。

とても高度でデリケートな中身なので、専門性とセラピスト自身の癒しが必須です。

あくまでも「研修」なのですが、自分と向き合い、自分を癒し、笑い、怒り、

そして、必要な涙を流しています。



今から、みなさんにグループ療法を提供できる日が私自身とても楽しみで、

どんなタイトルにしようか、どこでやろうか、構成や使う音楽、ディスプレイなど・・・

妄想は尽きません。



週末は荒れ模様の予報です。どうぞみなさま気を付けてお過ごしくださいね。



中谷内由美

ブログ☆【まず「モンダイ」に気づいた人から】

【まず「モンダイ」に気づいた人から】

あっという間に今年も12月を迎えました。
私は「12月」と聞いただけで意味不明の焦りやせわしなさが湧き上がってきてしまいます。
これは私の「休まない」「多忙に安心する」「*マグロ的」な傾向から来ていると思いますが、
自覚に至ってからは、ずいぶんと休めるようになったり、テキトーにしたり、任せたり、
健全に甘えたり、罪悪感にさいなまれずにサボれたりができるようになりました。
疲れや、体の痛みなどにもずいぶんと気づけるようにもなりました。
昨日まで数日間連続で長め・濃いめの研修に出かけていたのですが、そんなわけで今日は、
ほぼ家事をしない選択をし、晩ごはんは作らずにあるものだけで済ませています。
気づく前は、自分が休んだり、誰かの世話をしないと「家が崩壊する」「自分の存在価値がない」、
はたまた・・・「世界が壊れる!」などと思い込んでいたフシがあります。ギャグじゃなく。
これを私の歴史の中では「髪の毛振り乱して共依存時代」と呼んでいるのですが、
また長くなりそうなので、この時代考証についてはまたいつか・・・。
(*マグロ=とにかく泳ぎ続ける!)

ところで・・・
例えば「子どものことで相談したいのだけど、本人が行くと言わないので困っている」
というようなお問い合わせについて、ここで少し書かせていただきたいと思います。

驚かれるかもしれませんが、実は必ずしもご本人がカウンセリングに来なくてもいいんですよ。
まずは、ご家族の中でその「モンダイ」や「疑問」に気づいた方が私たちと会って、
そこからどうしていくかを一緒に考えてみる・・・というスタートも可能かもしれません。
もちろん料金はいただくことになりますが、いわゆる「モンダイ」や「症状」を持つと思われる方が、
必ずしもその場にいらっしゃらなくても、できることはけっこうあると私たちは考えるからです。

家族には「力動」というものが働いている、という考え方があります。
すごくざっくりと表現すると、誰かひとりが変わったり動いたり何かすることで、
他の家族にも何かが起こりうる・・・というような意味ととらえていいと思います。
親子でも、パートナーでも、きょうだいでも、恋人でも、グループでも起こりえます。全てではないけれど。
特にお子さんの場合、主な養育者である方がまずは助かっていたり支えられていることがとても大切です。
もちろんそれは目に見えませんが、離れて暮らしていたとしても、たしかにありうることだと思います。

そんなことも含めて、お問い合わせいただけたらと思います。

中谷内由美





ブログ☆【安全な場所・危険な場所】

【安全な場所・危険な場所】

私たちアタッチメント・サポートも参加している「家族と子どもケア・サポートチーム」は、
おかげさまで先日11/26の心理学講座を無事に終えることができました。
準備のプロセスや、出会えた方々、当日参加された方々のことを思い出し、
感謝や達成感を味わいながら、たっぷりとセルフケアをして、次の準備をしています。

まず、2つの「セルフヘルプ・グループ(自助グループ)」を始めます。
これまでもお伝えしていますが、
①「パニック障害・不安障害をもつ方のためのセルフヘルプ・グループ」12/7(水)10:00~と、
②「大切な人を自死でなくされた方のためのセルフヘルプ・グループ」1/25(水)10:00~です。

ハッキリした診断名をお持ちでなくても、動悸、予期不安、乗り物恐怖などパニックの症状や、
強い不安感、常にある不安、強迫的な行動、対人恐怖、視線が怖い、などなど・・・
そういった自覚をお持ちの方ならどなたでも参加できます(①)。
また、自死の影響は血のつながった方に限らず、親しかった方や身近な方など、
少なからず影響を受けていると言われていますし、
中には、ご遺体が発見されていないなど、「曖昧な」自死という場合もあると思います(②)。
自覚をお持ちで、必要を感じられる方は、一度足を運んでみていただけたらと思います。

自助グループに参加することの意義は様々ですが、
まずは同じ問題や痛みをもちながら生きている自分以外の誰かに出会うことだと思います。
ご自分のことを話さなくても構いません。聴くだけの参加や匿名での参加も尊重されます。
これまではあまり語ることができなかった思いや経験を話したい方は、
どうぞ可能な範囲で、思うままに語ってくださって結構です。
カタルシスが起こったり、必要な涙を流せたり、自分だけじゃないんだと思えたり、
悩んでいていいんだと思えたり、何かに気付けたり・・・
そこで何が起こるかは、ぜひ参加してそれぞれが感じてみていただけたらと思います。

また、私たちがグループで大切にしたいことはその場の「安全性」です。
この場で話されたことは外では話さないなど、安全のために必要な点を確認し合います。
これは、普段の仕事でも、講座でももっとも重要だと思っている点ですが、
今日はそれをもう少し別の視点からお伝えしてみたいと思います。

私たちが参考にしている本の中に、
『魂の家族を求めて~私のセルフヘルプ・グループ論~』(斎藤学・著/小学館文庫1998)があります。
この中で、なによりもまずそこが「安全な場所」でなければならないし、
そのためには、3つのことが満たされている必要があると述べられています。

それは・・・
1、「そこでは待たれている」
・・・・・もともと私たちは、世の中をこうしたところだと思いながら生まれ出てきた
2、「そこでは査定されない」
・・・・・あるがままでゴロンとそこにいても点数をつけられなくて安全だ
3、「そこでは心身ともに傷つけられない」
・・・・・これら3つの点が満たされれば安全な場所と言ってよいだろう

また、こういう場所を求める人間関係の中では、
「依存と支配の関係」が生じにくいとも述べられています。
そしてその特徴は「機能している家族」・「機能不全家族」について言われていることと
同じであるとして、以下のように違いが示されています。

「安全な場所」=「機能している家族」
・強固なルールがない
・強固な役割がない
・家族に共有されている秘密がない
・家族に他人が入ることを許容する
・ユーモアのセンス
・家族成員はそれぞれのプライバシィを尊重され、自己という感覚を発達させている
・個々の家族成員は家族であることの感覚を持っているが、家族から去ることも自由である
・家族成員間の葛藤は認められ解決が試みられる
・常に変化し続ける
・家族に一体感がある

「危険な場所」=「機能不全家族」
・強固なルールがある
・強固な役割がある
・家族に共有されている秘密がある
・家族に他人が入り込むことへの抵抗
・きまじめ
・家族成員にプライバシィがない(個人の境界が曖昧)
・家族への偽の忠誠(家族成員は家族から去ることがゆるされていない)
・家族成員間の葛藤は否認、無視される
・変化に抵抗する
・家族は分断され、統一性がない

みなさん、読んでみていかがでしたか。
どちらもデリケートなテーマですので、安全を感じられるよう配慮していきたいと思います。

参加申し込みは必要ありません。
自由な献金によって、場所代などをまかないます。
進行役や安全性の確保は、しばらくの間ですが私たちチームのメンバーがさせていただきます。
必要を感じられる方の参加を心からお待ちしています。

中谷内由美

ブログ☆【誰かの存在】

【誰かの存在】

少し前、普段は参加しない団体の研修会に参加しました。
見聞を広めたり、どのようなトピックをどう扱っているのか知りたかったからです。
みなさんとても熱心で、真剣にメモを取っている姿が印象的でした。
ワークでペアを組ませていただいた方も、初対面なのにとても安心・安全を感じる方でした。

一方、私は講師の「ノリ」にどうもついていけない感じや、
「イジリ」のコミュニケ―ションとでも表現したらいいのかな?・・・なんか・・・
ここにはいない第三者を「おちょくっている」ように聞こえて引いてしまいました。
そしてしだいにアタマが逃避モードになっていきました。

その時、小さめのリングノートを持ってきていたのですが、
ふとそれまでのメモをパラパラめくってみるうち、真剣に読み込んでしまいました。
そこには、私が尊敬する先生方の、私にとって宝物のような言葉がちりばめられていたから。

東京の学会へがんばって参加したとき・・・
「・・・北海道から来た方が3分の1もいました。
ここは小さな会ですが、全身全霊でこの分野のことを、
熱意をもってやる人たちの集まりだからです。」

これも東京で、知っている人が全然いなくて、最後尾でひとりで聞いていたとき・・・
「・・・たとえ発言しなくても、そこにいて下さってありがとう。
来年もまたお会いしましょう。」

ネットで誹謗中傷の攻撃にあったとき・・・
「あなたがしていることは、それだけ社会的に影響力のある仕事だということです。」

どんな分野やグループにも、きっと尊敬を集める方が存在すると思います。
誰が一番だとかではなく、善し悪しでもなく、きっとそれぞれなんだと思います。
そういう人とはふだんは会えなくても、どこかでつながっているのでしょう。
みなさんにとって、それはどなたですか?

「励ましに言葉も特別な行動もいりません。
人は『誰かの存在』が励みになることの方が、
ずっと多いのです。
何を励みにするかは、
その人自身が決めるもの。
その選択肢にあなたが入るなら、
あなたができる励ましは、
あなたがあなたのままでいることです。」(Twitter/IFFbot/斎藤学)

中谷内由美

おしらせ【地域のための心理学講座「パニック障害・不安障害」】

おしらせ【地域のための心理学講座「パニック障害・不安障害」】

今回は、私も講師として企画している「家族と子どもケア・サポートチーム」主催の
地域のための心理学講座「パニック障害・不安障害~症状の背景と回復への道のり~」
のおしらせです。

パニック障害や不安障害を抱えている方々は多いものの、
その苦しさや辛さは見た目だけでは他の人に理解されにくいものです。
「またできないのか」「なぜそんなものが怖いのか」「気の持ちようだからしっかりしろ」など、
心無い言葉を投げつけられることもあるかもしれませんが、
これではますます追いつめられてしまいます。
しかし、知識を得て、それらの症状に隠された背景や要因をひもといていくことで、
症状を持つ方々が自分を責めることを減らし、
ご家族や周囲が理解を深めることで、お互いに少しずつ楽になることは可能だと考えています。

この講座では、症状の背景や、脳・自律神経で起こっていること、そこからの回復について、
一般の方々にもかみくだいてわかりやすく学べる機会を提供したいと考えております。
興味関心のある方々の参加をお待ちしております。
(参加対象:15歳以上)

〇と き 11月26日(土) 13:00~16:00 (受付開始12:50~)
〇ところ 釧路市交流プラザさいわい 201号室
〇参加費 ¥3,000
ひとり親家庭、生保受給中の方、学生の方は¥1,500
〇持ち物 筆記用具
〇講 師 心理セラピスト 中谷内 由 美
心理セラピスト 平 野 直 美
〇参加申込〆切    11月22日(火)まで
〇申込み・問い合わせ先 ①電 話 090-3396-1840 (中谷内/9:00~20:00)
②電 話 090-3390-2643 (平野/平日9:00~18:00)
③メール kazokutokodomo4@gmail.com (何時でもOK)
☆託児が必要と感じられる方は、お早めにご一報いただけると助かります。
<後援:北海道釧路総合振興局>

おしらせ【パニック障害・不安障害をもつ方のためのセルフヘルプ・グループ】

【パニック障害・不安障害をもつ方のためのセルフヘルプ・グループ】

11月26日(土)に予定している「地域のための心理学講座」と同時進行で、
「パニック障害・不安障害をもつ方のためのセルフヘルプ・グループ」を準備中です。
これは、アタッチメント・サポート単独ではなく、
私たちも参加している「家族と子ども ケア・サポートチーム」の主催です。

「セルフヘルプ・グループ」(自助グループ)では、
同じ悩みをもつ人たちが、文字通り自分たち自身でその問題に取り組んでいきます。
それぞれの問題に直面していくのは、ときにつらい作業でもありますが、
グループとして平等な立場で出会うことで、お互いに支え合うことができるかもしれません。

また、セルフヘルプ・グループの「言いっぱなし、聞きっぱなし」(ディスカッションなし)は、
最もムリなく自分の問題に向き合える方法のひとつである、とも言われています。
安全な場で自分の経験や思いを語り、誰かの経験や思いを聞きます。
私の経験からも言えることですが、誰かの生の声は聞いた誰かの「宝」になる可能性があります。

なお、進行役は、しばらくは私たちがやらせていただく予定です。
私たちは、当事者性(自分自身の問題に向き合っていくこと)を大切にしていますが、
心理の専門家でもあるので、一緒に参加すると純粋に「平等な立場」とは言えなくなってしまいます。
しかし、かねてからパニック障害や不安障害に対する問い合わせはとても多く、
また、すでに私たちからカウンセリングやセラピーを受けていらっしゃる方々の中にも、
パニック障害や不安障害、視線恐怖や対人恐怖などの自覚をお持ちの方の割合はかなり高い状況です。
そのため、みなさんが出会える安全な場の必要性を私たちは以前から感じていました。
今回、心理学講座をこのテーマで企画するに当たり、直感でグループも準備していくことを決めましたが、
そもそも、出かけることや人に会うこと自体に難しさを抱えている場合が多いのですから、
やはりいきなり何もないところからスタートすることは難しいかもしれないと考えました。
そのような考えのもとに、あくまでも暫定的な方法として、私たちが進行をサポートさせていただきます。

・第1回目は、12月7日(水)10:00~12:00。
・場所は、釧路市交流プラザさいわい203号室。
・料金はかかりませんが、会場代などを自由献金でまかないます。
・ここで話されたことは外では話さないように確認し合います。
・参加申し込みは必要ありません。
・聞くだけの参加、匿名での参加もOKです。

家族と子ども ケア・サポートチームFB

https://www.facebook.com/kazokutokodomo.kusiro/?pnref=lhc
*予定変更などがあるかもしれませんので、こちらもときどきチェックしていただけると助かります。

中谷内由美

おしらせ【地域のための心理学講座/パニック障害・不安障害】

【地域のための心理学講座/パニック障害・不安障害】

道東はすっかり気温が下がり、雪の便りもちらほら聞こえます。
この週末は、タイヤを交換する方も多いかもしれませんね。
みなさんは、いかがお過ごしでしょうか。

さて、今回のお知らせは「アタッチメント・サポート」ではなく、
私たちも参加している「家族と子ども ケア・サポートチーム」主催の心理学講座です。
 → https://www.facebook.com/kazokutokodomo.kusiro/?pnref=lhc
タイトルは、「地域のための心理学講座/パニック障害・不安障害~症状の背景と回復への道のり~」。
参加対象はクライアントさん限定ではなく、広く一般の方々を対象にしています。

前回、リフレーム・カウンセリングルーム/平野先生とコラボしたテーマとほぼ同じですが、
その時に参加して下さった方々にも復習になったり、新たな学びができるよう、
内容を構成していく予定ですので、お楽しみに。
日にちは11月26日(土)13:00~16:00、
会場は釧路市交流プラザさいわいを予定しています。
名義後援の正式決定が済みましたら、改めて詳細をお知らせいたします。

中谷内由美

ブログ☆【みなさんのちから】

【みなさんのちから】



アタッチメント・サポートが生まれて早5年目。
そしてこのHPをリニューアルして9ヶ月がたちました。
毎日多くの方に見ていただけているようで、とても嬉しく思っています。
いつも訪れて下さっている方はもしかしたら気づいていらっしゃるかもしれませんが、
ちょっとずつ、どこかが変わったりもしています。(・・・わかるかな?)(^_^)
今もデザイナーさんと連絡を取り合い、打ち合わせや話し合いを重ねていて、
より見やすく、みなさんに親しんでいただけるサイトに育てていきたいと思っています。
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

ところで・・・
アタッチメント・サポートの事務所所在地は、釧路市にありますが、
これ、そういえばどこにも明記してはいませんでしたね。
実際に面接する場所については、安全性に配慮して、
予約をされた方にだけ個別にお伝えしています。
心理セラピスト2名の住所も、安全性を考慮して現在は非公開にさせてもらっています。
にもかかわらず、おかげさまで日々の問い合わせが増え、
実際にカウンセリングやセラピーに繋がってくる方々も増えてきています。
本当にありがたいことですし、とても光栄に思います。

それと同時に、私は改めて、つながってくるみなさんの「ちから」を実感せずにはいられません。
必要を感じ、ネットで検索し、私たちの存在を知って、ここをじっくり読んだとしても、
実際には一度も会ったことのない私たちにコンタクトをとる、メールする、電話する、
自分や家族のことを伝える・・・これは本当に勇気が要ることです。
長い時間迷っても仕方のないことだと思います。
そして予約当日、日々のあらゆる用事や仕事や思い煩いを片づけ、
あるいは横に置いて、あるいは抱えたまんま、予約通りに来る・・・・。
もうそれだけで本っ当ーーにいろいろすごい!と日々思うのです。
それはなんというか・・・みなさんの底力というか、
直感を信じる力というか、回復したい、変わりたいという気持ち、
自分を見捨てない気持ち、目に見えにくいものにお金を払う選択ができること、
そして何より、自分自身や、自分とご家族の問題に向き合おうとする勇気と「ちから」。
それを思う時、私は同じ回復の途上にいる仲間として、心からみなさんに尊敬を感じています。
なんだか今晩は、そのことをあらためてここに記しておきたくなりました。

時には癒しの道をゆっくり歩いたり、休んだりしてもいいでしょう。
直感を信じて、他の方法を選択したり、他の道を歩いてみるのもすてきなこと。
プロセスや方法はみんなちがいます。
その、みなさんの大切な人生の一部を共有させてもらえることに、
こころから感謝いたします。

それでは、みなさま、おやすみなさい。

中谷内由美

ブログ☆【コラボ勉強会 ありがとうございました】

【コラボ勉強会 ありがとうございました】



あんなに暑かった夏もいつのまにかどこかに行ってしまいました・・・。

もうすっかり涼しくなった釧路管内ですが、台風の爪痕はまだあちこちに残っていますね。

一日も早い復旧をお祈りするとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。

また、直接的な被害がなかったとしても、私たちはニュースや映像によってダメージを受けます。

それが過去の記憶や経験と重なるとなおさらアタックを受けやすいとも言われています。

自然災害の多い日本に住む私たちに、必要なケアがともにありますように・・・・。



さて、先日アタッチメント・サポートでは、

リフレーム・カウンセリングルームの平野直美先生とのコラボ企画として、

パニックや不安障害についての勉強会を開きました。

今回は、一般公募ではなくお互いのクライアントさん限定の案内とさせていただきました。

参加されたみなさま、ありがとうございました。

ご自分を知る旅の道しるべのひとつとしてお役にたてたら嬉しいです。

また、自分以外にも癒しの旅をする仲間がいるということを知るということ、

出会うということも、私の実体験からとても大切なことだと思っています。

癒しや学びの仲間との出会いやつながりがあって、今の私がいると思えるからです。

実際にその「つながり」の大切さを感じたという方の声を聞けてとても嬉しかったし、

こういう機会を今後も作っていきたいと考えています。



ただ、もしも誤解があると悲しいので、この場で少し補足をさせていただきますね。

当日もお話ししましたが、このような機会や出会いのチャンスがあったとしても、

必ず仲間を作らなければならないというものではないと私は思っています。

求められた時に連絡先を必ず交換し合わなければならない、ということでもありません。

本当の気持ちをなかなか言えなかったり、言えたけど色んな不安がわいてしまったり、

やっぱり新たに人とつながることは今の自分にはまだできないと思ったり・・・。

きっといろんな思いや反応が沸き起こると思いますし、それはむしろ自然なことと思います。

「自分自身でありながら」「他者とともにいること」は、私たち人間にどちらも必要で、

そして本当の意味でそうあるということは、実はとても難しいことだからです。

私自身もまだ道の途中です。



NOが言えることや、NOと言われても切り替えられる力、

その申し出にはNOでも、自分を全否定されたわけではないと思える力、

思い切って話しかけてみる勇気や、それを受け入れる勇気、

ネガティブなことが起こったときに、それを修復しようとする努力、

お互いを尊重し、健全なバウンダリー(相手との見えない境界線)を意識できる力、

不健全でキケンな関係から距離を置き、自分の安全を優先できる力・・・

きっと人との出会いにはいろんな力が育つことと思います。

もし反応がとても大きく辛いときには、セルフケアしたり、コミュニケーションを学んだり、

カウンセリングの予約をとったり、セラピーで扱うのも役に立つかもしれません。



それぞれの選択やチャレンジや思いが、どれも尊重されることを願っています。



中谷内由美

ブログ☆【トラウマ体験とファッション】

【トラウマ体験とファッション】



お久しぶりのブログです。

釧路はあいかわらず停滞した前線や台風の影響で雨続き。

さすがに雨女で雨好きの私でも、もういいかげんツラいです。

今一番したいのは・・・「青空に洗濯物を干すこと!」

・・・そんな、今日この頃です。

みなさんが住んでいるところは、どんな空模様でしょうか。



とつぜんですが、私は先日はじめて髪の毛を染めるということをしてきました。

そして同じ日に、これもはじめて「ネイル」というものをやってもらいました。

今流行っているジェルネイルというもので、”キラキラ”もつけてもらいました。

これ実は、私にとってはものすごーーーく、ハードルが高かったんです。



指や爪にもずっとコンプレックスがあって、

いつも自分の手を目立たないように、

なるべく見せないようにしてきたように思います。

本当は、ものすごくがんばってきてくれた大事な大事な手なんですけどね・・・。



それに、女性らしいファッションや持ち物にもすごく抵抗があります。

髪形、服装、服の色や柄、メイク、アクセサリー、小物、靴、などなど・・・・

ブティックで試着するなんてこともすごく苦手!

遠巻きに見て、店員さんに気付かれたら目をそらして逃げちゃいます。

「こんなダサイ私が、こんなステキなお店のぞいて、すいませんっ!!」ってなっちゃう。



だから、何年も前になりますが、あるワークショップで私が尊敬するある先生の、

「・・・服装は、人生の比喩(ひゆ/「たとえ」のこと)」というつぶやきを聞いたときは、

なんだかわからないけど強烈なショックを覚えました。

当時の私は自分の問題に向き合って癒しを始めたばかりだったと思いますが、

まさに、「ガーーーーーン!!!」(@_@;)・・・・って感じでした。

「ボロは着てても心は錦」でいいとか、ほんとにそう思っていたし、

「生産性がない」「ムダだ」と自分が感じることに対してお金を使うことに、

とても強い抵抗感がありました。



また、家族のものを優先して、いつも自分のものは後回し。

これらは、主婦や母親が自分を優先したり、自分にお金をかける、

ということに対して強烈な抵抗感と罪悪感があったためだと思います。

地味で、目立たないもの、無難なもの、自分を隠すようなもの、安いもの・・・

自分が「好きなもの」ではなく、そういうものを選ぶ傾向があります。



そして「女っぽいものは似合わない」と自分で思っていたし言ってもきましたが、

実は・・・・そんなこと誰にも言われたことありません。

むしろ女性らしいファッションをするとたいてい褒められたし、

メイクも映える目や顔だということは専門家に言われて知っていました。

でも、やっぱり自分で避けてきたし、いまも抵抗があります。

ピンクの服なんてきっと一生選ばない・・・とも思っていました。



こうした自分のいろんな傾向や問題に向き合ってきて気づいたことは、

これらにもトラウマや成育歴が関係しているのだろう、ということです。



たぶん「ひとつの原因」じゃなく、いろんな「要因」があると思いますが・・・・

まず私が子どものころ住んでいた地域が、

女の子や女性たちにとって安全な場所ではなかった、ということが考えられます。

露出症の人が登下校時に車を停めて待ち伏せしているのはなぜだか日常茶飯事。

私は遭いませんでしたが、近所では車での連れ去りがあったと聞いています。

勇気を出して交番に行ったり、車のナンバーを通報したり、学校で訴えても、

報道されるとか、学校でプリントが出るとか、パトロールしてもらったとか、

地域や周囲の大人に守ってもらえたという記憶や実感が持てていません。

今書いてみると、改めて、本当はそうとう怖かっただろうなと思います。

たとえ触られていなくても、見知らぬ多数の相手からの性被害体験ですし、トラウマです。

冬場にひとりで歩いて帰宅するときは、ポケットに護身用の石を入れて握りしめていました。



また、当時親の稼業が忙しかったり、私自身にSOSを出す選択肢や力が持てなかったりで、

親に登下校を車で送ってもらうということもしませんでした。

こういう感じですから、「自分の身は自分で守らなければならない」とか、

「強くならなきゃ」とか、「女っぽい服装や恰好をしているとキケンだ」とか、

「大人の男はそもそもキケンだ」と思ってしまってもムリないですよね。



高3のときに夜道で追いかけられた(逃げ切ったけど)体験も、大きなトラウマです。

「未遂」であっても、「既遂」と同じくらいのトラウマになりうるとも言われているからです。

私は今でも、急に人影が見えたり声をかけられると、自宅内であっても飛び上がってしまいます。

専門用語で「驚愕(きょうがく)反応」といいますが、トラウマが神経系に残っているのですね。

また、どうしても体のバランスや重心が右足前方に乗ってしまうのですが、

これも、その時に左後方から追いかけられた影響が大きいと今は認識しています。

身体って健気ですよね・・・。実際にはもうそんな心配はなくても、そのときのことを覚えていて、

私たちを必死に守ろうとして備えていてくれているのですから。気づいたときは泣けてきました。

でも、このままだと身体にいろんな不具合が起こるし、常に警戒しているので疲労がたまりやすい。

現在こういう神経系に残っているトラウマについても、クライアントとしてケアを受けています。

あと、これもかなりヘンなんですが・・・

ハイヒールを見ると「あ、逃げられないのに・・・!?」という発想が自動的に沸きます。

それも私の後遺症(認知のゆがみ)といっていいですよね。単に好みやファッションなのにね。



それから、これは自分が癒して学んできてようやく気づいたことですが、

親の価値観や認識や不安を、何気ない一言やつぶやき、雰囲気からキャッチして、

子どもながらに親に見捨てられないように、親の意向に沿うように、適応するようにと、

無意識で行動したり選んだりしてしまうということもあったように思います。

あたかもそれが自分の純粋な意志や好みであるかのようにね。

親戚でもTVに出てくる誰かに対してでも、批判めいたことが語られたり、

それを雰囲気でキャッチしたりすると、「そうはしないようにしよう」、

「目立ってはいけない」「派手であってはいけない」と解釈していたようです。


さらに前述の「主婦や母親が自分を優先したり」、

「自分にお金をかける」ということに対する強烈な抵抗感や罪悪感・・・

これも、私の育った家だけではなく、おそらく日本の文化や価値観、

さらには歴史や時代背景から来る価値観の影響があったと今は認識しています。

これらは戦争や「集団的トラウマ」とも密接に関係していると思います。

第二次世界大戦が終わって今年で71年目ですが、

それって、実はそんなに昔のことではありません。

「欲しがりません、勝つまでは」とか「ぜいたくは敵」とか、

「良妻賢母」「夫唱婦随」「お国のために」などなど・・・。

言葉で直接的に私が言われていなくても、その時代の空気感や雰囲気は、

世代を超え、家族というシステムを通して、脈々と受け継がれているように思います。



ちなみに私は「迷彩柄」が苦手です。迷彩柄と戦争が直結してしまっているからです。

これも、同居していた父方祖父が2度出征した軍人で、戦争によるトラウマなどから

大きな傷を負った人であり、家族や周囲も傷ついてきたのを知っているからだと思います。

もちろん、これも本来はただの”柄”であり、ファッションなんですけどね。



こういうことに気付かずにいたころは、ファッションを楽しんだり、

女性らしいおしゃれ、個性的なおしゃれをしている人に対して嫉妬したり、

意味不明で理不尽な怒りを感じたりしていましたが、

クライアントとして自分の歴史やトラウマを理解するにつれ、

「ああ、本当は自分もオシャレやファッションを気軽に楽しみたかったんだなあ」と気づけました。

でも、しなかった自分のことも、「そりゃあムリもないよね・・・」と許せています。

今はできるところから少しずつ、小さくて大きなチャレンジをしています。



みなさんは、どんなファッションが好きですか。



今日はとても長くなりました。

読んでくださって、ありがとうございます。